干支工房 舩倉実義

 

 【とんぼ玉とは?】
とんぼ玉(Glass Beads グラスビーズ)とは色模様のついた、紐を通すための穴が開いたガラス玉のことを言います。
3500年も前の昔からメソポタミアやエジプトで作られました。
そして各時代ごとに、この美しい玉は人々の心を引きつけ、古代では装飾や魔除けとして用いられたそうです。
日本にはシルクロードを通じて、奈良時代に中国や韓国から伝わったとされています。
わが国でのトンボ玉やガラス製造の技術は平安時代に一時途絶えましたが江戸時代に復興。
印籠や煙草入れの飾り玉、簪(かんざし)などの装飾品として愛用されました。
「とんぼ玉」は漢字で書くと「蜻蛉玉」となりますが、トンボの複眼に似ていることからこの名がつけられたといわれ、江戸の中期頃からこの名称が使われるようになったとのことです。
ガラスをバーナーの炎でとかし、直径わずか数センチのガラス玉の中に様々な色文様を施したトンボ玉は、大昔から現代に至るまで世界各地で人々を魅了し続け、小宇宙にも例えられるほどの凝縮した美術工芸品として広く万人に認められています。
参考書 『世界のとんぼ玉』 谷一 尚、工藤吉郎著 ㈱里文出版

舩倉 実義 (ふなくら みよし)         

鹿児島県に生まれる
1971 鹿児島県立鹿児島工業高校工業化学科卒業  柴田ハリオ硝子(株)入社 ガラス細工技能学園に学ぶ
1975 タイ国バンコクに赴き  理化学ガラス機器製作技術指導に従事する
1976 ハリオ株式会社 東京本社勤務
1977 ハリオ株式会社 福岡支店勤務
1982 ハリオ(株)を退社し宮崎県延岡市に移住 株式会社 山口商会にて  理科学・紡糸ガラス製作に従事する
1992 硝子細工 干支工房を 開設  バーナーワークによる工芸品の製作を始める

舩倉さんの硝子人生は高校の化学の実験からスタート。
「ガラスのなかにガラス?どうやって作るんだ?」本来の実験よりもその場で使う理化学機器に興味津々でした。
卒業後、ガラスメーカーのハリオに就職。
理化学機器の職人として働くうちに自由な創作への想いが募り、ハリオを退職。奥さんの実家のある延岡へ。
そこで独学でとんぼ玉作りを始めることとなりました。
「色ガラスは太陽光にかざすとすごくキレイなんだよね。色の面白さと仕事の面白さが魅力かな。独学でやったから時間はかかったけど、初めて自分のイメージ通りに出来た時は一日眺めて、晩酌してね。(笑)まだまだ勉強中、未知の世界に挑戦するのは面白いよ。」と語る舩倉さんです。
ガラスの世界に魅せられた舩倉さんの目は小さなとんぼ玉のなかに無限の小宇宙を見ているようです。