はら かおり 作陶展

□2024/11/11(月)~11/16(土)
12:00~18:00(全日在廊予定) 

 オブジェ、灯り、プランター等を発表している陶芸家【はら かおり】さんが時間と空間に思いを巡らせて作陶した陶芸展です。

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2004年の個展「風にふかれて」で倫理的・宗教的な森を散策した原さんは「ふわり」(2005年)、「ぽっかり」(2006年)で抽象化された立体に遊び、2007年と2008年は一転して猫という身近にありながら神秘的で芸術的な生き物をテーマに制作しました。

2009年は~赤坂・猫の森カフェ~で、テーマは同じ猫ながら一転してユーモアとウイットあふれる楽しい世界を展開し、2010年の「優しい時間」では、小春日和のように温かな、ネコと人の日常を陶土で表現してくれました。

また、2011年の「鎮守の森」では~自然の中で、人も動物も同じように生かされ守られている
~そんな安心で楽しい世界を陶人形で描きました。そして東日本大震災後の2012年の個展「Life vol.1」では本当の豊かな時間とは何なのかを問いかけました。

アートとクラフトの両面から現代陶芸のあり方を見つめる原さんの面目躍如というところですね。
2013年の『野良猫公園』、2014年の『猫が棲む』、2015年の『何処へ』を経て、2016年は『猫展』。
2017年の『モノガタリ』では使い手それぞれが作品に対峙して、鑑賞者が自らの考えを物語るという試みを行いました。
2018年の『気配』と2019年と2020年の『Labyrinth(迷宮)』ではどこの空間に、どんな時代に迷い込んだのかわからないような街の情景を造形した作品群を展開。
そのどこか哀愁を帯びたような独特の世界は不思議な憧れとノスタルジアを喚起してくれます。
ふと懐旧の思いにとらわれるような心象的な作品となっていました。

2020年の個展では【灯り】がメインテーマとなりました。
2021年にはネコをティーポットに仕立てた可愛い照明器具や、今まで見えていなかった自分の内面と静かに向き合うことが出来るように思える作品が並びました。
2022年は猫の灯り『猫と出会った雨の日』やポットとカップ型のプランター、多肉植物の鉢、時計などが出品されました。
昨年(2023年)と今年は新しいチャレンジとしてキャンドルスタンドを制作。灯り、プランター、花器も並びます。

これからも、はらさんの作品がどのように進化(深化)していくのか、いまから楽しみでなりません。

【 はら・かおり Profile 】
1959年 東京生まれ
1980年 大学在学中より陶芸に親しむ 吉祥寺「アトリエ飛行船」に通う
1982年 東京理科大学 数学科卒業
1987年 築窯「りんご窯」と名付ける
1991年~1993年 ロフトにて猫の作品を販売
1993年9月~1995年3月 イタリアに遊学 フィレンツェにてテラコッタと絵付けを学ぶ
1999年 岐阜県土岐市主催「ユーモア陶彫展」に入選
2001年 所沢に「Atelierうふ」を開設
2008年 静岡県河津町に「宇普庵」を開設
2011年 平成招き猫100人展 大賞
      所沢自宅にて制作
2017年 川越にて「gallery RooM」を開く
1988年~個展・グループ展を中心に活動 現在は所沢の自宅にて制作中