秋の手しごと三人展

□2014/10/27(月)~10/31(金)
11:00AM~6:30PM (最終日5:00PMまで)

――■ 出品作家 ■―――――――――――――
彫  金 : 上原 由美子
     創作バッグ : 藤 カヲル
        色染めの服 : 久木田 伸子
―――――――――――――■ 出品作家 ■――

彫金は上原由美子さん、創作バッグは藤 カヲルさん、色染めの服は久木田伸子さん、
お三方の作品は共に身に着ける人を美しく輝かせることでしょう。

20141027 sanninten-01 20141027 sanninten-02 20141027 sanninten-03 20141027 sanninten-04 20141027 sanninten-05
20141027 sanninten-06 20141027 sanninten-07 20141027 sanninten-08 20141027 sanninten-09 20141027 sanninten-10

上原さんの仕事は、一般に『彫金』と呼ばれるなかでも鋳金(ロストワックス製法)にあたります。
素材となる金属は金(K18)と銀(925)。リング・ブローチ・ペンダント・イヤリング、天然石を使ったものもあります。
また、オーダーやリフォームも可能。
作品は原型となるワックスが可塑性に富んだものだけに、全体にソフトな仕上がりですが、
素材の質感を大事にしているだけに、大変に存在感があります。

さりげないようでいて、その実、細かいところまで気を配った上原さんの仕事は、身に着けた方を美しく輝かせ、
とてもお洒落な印象を与えてくれることでしょう。


次に東京杉並で創作バッグをつくる藤さん。当ギャラリーでは初のお目見えです。
古布やアンティークのビーズ・ボタン・アフガニスタン刺繍など大変珍しく貴重な異素材を組み合わせることで、バッグや帽子、手袋などの服飾品を、自由なデザインで創作しています。
作品としての統一性とともに「意想外の組み合わせ」が味わいのある効果を生み出す逸品揃い。
文化学院で油彩を学んだという経歴が、現代絵画の技法である【コラージュ】を想起させるような芸術性の宿った素敵なオリジナル作品を生み出す下地になっているのでしょう。


一方、足利市に時工房(ときこうぼう)を構える久木田さんは30年ものキャリアをほこる服飾作家。
デザインから染め、縫製まですべて一貫して制作しています。使う素材は綿・ウール・シルクなどの天然素材ですが、
この時期になると、着ていてとても軽くて暖かな、フエルトと圧縮ウールを染めることが多くなります。
ポンチョ・ベスト・コート・ジャケット・ブラウス・ケープ・ショールからコサージュなどの小物まで充実の内容です。

そして染め方にまた、特徴があります。
板で布を締めて防染し、文様を染め出す「板締め」技法です。布をいろいろな形にたたみ、両面から板を当てて強く縛って染色すると、
板の当たっていない部分が染色され、文様が染め出されます。布の折り方、板の形によっていろいろな幾何学的な繰り返しの文様ができ、
また文様の端がぼかしたように仕上がり、グラデーションの味わいに独特の美しさがあります。

既製品には無いゆるやかなシルエットが美しい、おしゃれな普段着として楽しめる逸品です。

手しごとの逸品の数々をどうぞお楽しみ下さい。